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  • 黒木慕楠少佐『大東亞宣戰大詔謹解』。

  • 投稿者:備中處士
  • 投稿日:2009年 8月18日(火)22時29分47秒
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●黒木慕楠少佐『大東亞宣戰大詔謹解』(軍艦山城第十九分隊士。昭和十六年)に曰く、「

【大詔】
┌―――――――――――――─―───┐
│米國及び英國に對する宣戰の詔[註一]書 │昭和十六年十二月八日
└─―――――――――――――────┘

 天佑を保有し[註二]、萬世一系の皇祚[註三]を踐める大日本帝國天皇は、昭かに忠誠勇武なる、汝有衆に示す。

 朕、茲に米國及び英國に對して、戰ひを宣す。朕が陸海將兵は、全力[註十五]を奮つて交戰に從事し、朕が百僚有司は、勵精、職務に奉行(ほうこう)し、朕が衆庶は、各々其の本分[註四]を盡し、億兆一心、國家の總力を擧けて、征戰[註五]の目的を達成するに遺算[註六]なからむことを期せよ。

 抑も東亞の安定を確保し、以て世界の平和に寄與するは、丕顯なる皇祖考、丕承なる皇考の作述せる遠猷にして、朕が拳々措かざる所、而して列國との交誼を篤くし、萬邦共榮の樂みを偕にするは、之れ亦た帝國が、常に國交の要義と爲す所なり。今や、不幸にして米英兩國と釁端を開くに至る、洵に已むを得ざるものあり。豈に朕が志ならむや。

 中華民國[註七]政府、曩に帝國の眞意[註八]を解せず、濫りに事を構へて、東亞の平和を攪亂し、遂に帝國をして干戈を執るに至らしめ、茲に四年有餘を經たり。幸に國民政府、更新するあり。帝國は之と善隣の誼みを結び、相提携するに至れるも、重慶に殘存する政權は、米英の庇蔭を恃みて、兄弟、尚ほ未だ牆(かき)に相鬩くを悛(あらた)めず、米英兩國は、殘存政權を支援して、東亞の禍亂を助長し、平和の美名に匿れて、東洋制覇の非望[註九]を逞うせむとす。剩さへ與國を誘ひ、帝國の周邊に於て、武備を増強して、我に挑戰し、更に帝國の平和的通商に、有らゆる妨害を與へ、遂に經濟斷交を敢てし、帝國の生存[註十]に重大なる脅威を加ふ。

 朕は、政府をして事態を平和の裡に囘復せしめんとし、隱忍、久しきに彌(わた)りたるも、彼は毫も交讓の精神なく、徒らに時局の解決を遷延せしめて、此の間、却つて益々經濟上・軍事上の脅威を増大し、以て我を屈從せしめむとす。斯の如くにして推移せむか、東亞安定に關する帝國積年の努力[註十一]は、悉く水泡に歸し、帝國の存立、亦た正に危殆に瀕せり。事、既に此に至る。帝國は、今や自存自衞の爲め、蹶然起つて、一切の障礙を破碎するの外なきなり。

 皇祖・皇宗の神靈、上に在り[註十二]。朕は、汝有衆の忠誠勇武に信倚し、祖宗の遺業を恢弘し、速かに禍根を芟除して、東亞永遠の平和[註十三]を確立し、以て帝國の光榮[註十四]を保全せむことを期す。


【註釋】

[註一]「詔」。陛下の仰せには、命と勅と詔とあり。詔は、國家緩急の際の御言葉である。

[註二]「天佑を保有し給ふ大日本帝國天皇」。此處に曰はせ給ふ天佑とは、所謂幸福とは異なる。即ち天地人草魚を最初に造られた天御中主神より、連綿一系の天皇陛下には、現神にてあられ、今猶ほ天地草木は、大御心により運行し創造せられてゐるのである。故に天地間の現象は、總べて大御心のまにゝゝ自由自在であり、從つて皇統無窮にして、始めて天壤無窮である。所が、神代の神々より生れ、神の御業を助け奉るべく、神の御心を少しく戴いた民草は、時代と共に、「神ながら」の心を失ひ、利己的の濁つた心となつてしまつた。此の民の心のみが、兎角く大御心のまゝならず。或は道鏡・尊氏(愚案、高氏に作るべし)如き奸臣となり、或は米英の神國への反逆となるのである。而して更に自らを省みるに、自分の日常の胸奧にも、此の大御心に歸一し奉り得ない、尊氏にも比すべき心が宿つて居りはしないか。全く至誠至純の心あるか否かも省みなければならない。昭和維新といひ、八紘一宇といふも、要は先づ日本人自らの心である。
 さて「天佑を保有す大日本帝國天皇」との仰せは、大御心のまにゝゝ天佑神助を御掌握し給ふ現神天皇が、唯だ獨り神國を維持し、「神ながら」の心を繼承し、民心、最も至誠なる大日本帝國に御座を据ゑられ、親しく大父君として民草を育慈し給ふ、此の畏き天皇陛下の御意と拜察し奉る。

[註三]「萬世一系の皇祚」。皇祚は天皇の御位。天地を創め給ひし天御中主神より、皇統連綿、皇祖皇宗の御聖業と、大御心を代々承け繼がせ給ふ現神天皇の御位は、實に皇祖の神勅「豐葦原千五百秋之瑞穗國は、是れ吾が子孫の王たる可き地なり。宜しく爾皇孫、就きて治らせ。行矣。寶祚の隆えまさんこと、當に天壤と窮り無かるべし」に拜し奉るが如く、大御心即天地間正氣の根本にして、之れ大正氣の、太古より脈々整然として運行する所以、故に皇位は一系連綿、萬世無窮にして、天壤も亦た無窮なる譯である。

[註四]「本分」。本分とは、所謂義務にあらず。義務とは、社會がその人に與へた約束如きものである。所が日本人の本分は、生れながらに日本人としてもつ、萬古不易の皇運扶翼の天命である。故に義務を口にする外國人は、「我が事、終れり」と降參をするが、日本人は降參等はおろか、七生報國、死して永久に々々ゝ皇國を護る日本精神の鬼となるのである。

[註五]「征戰」。征は進んで討つこと。あくまでも外地に敵を討ち、更に進んで敵の本據をも衝けとの御意と拜察し奉る。

[註六]「遺算」。作戰計劃の手落ち。至誠奉行するものに、手落ちはない。畏れ多い仰せである。

[註七]「中華民國」。中華とは、支那は世界の眞中に位し、最も文明が發達して居るとの意にて、支那人の自惚れの甚だしきを表はす。大正元年に成立した。

[註八]「帝國の眞意」。善隣友交、不正不義を伐ち、東亞の安定を確保し、共存共榮の實を擧げ、更に之を世界に及ぼし、以て皇道精神に基づく恆久の平和を確立すること。即ち八紘一宇の建國の理想なり。

[註九]「東洋制覇の非望」。將來の禍根を、此の際とり除かうとする聖戰を、戰は人民が苦しむから止めよとか、日本は支那が弱いから、之れを乘取らうとするのだとか、或は日本が勝つと、更に何處かに戰を吹きかけるだらうから、世界平和の爲に支那を助けて日本を抑へるんだといふ、體裁のよい名目にかくれて、實は黄色人種の東洋を、白色人種の侵略から、獨りで護つてゐる日本を抑へ、日支事變を長引かせ、日支共に疲れ弱るを待つて、遂には東洋を我がものとなさうとの大野心を、思ふがまゝに遂げようとしてゐるのである。

[註十]「帝國の生存」。萬世一系の皇祚に、絶對に存亡の畏れ多き懸念はないのであるが、皇祖皇宗の御聖業を獨り扶翼し奉り、二千六百秋を維持し來れる神州は、一に祖先・先輩の至誠、忠靈に依るものであつて、神州日本は、一に國民の至誠そのまゝ故に、帝國の生存は、國民の至誠如何によると確信し奉る。此の點、各自深く銘記しなければならない。

[註十一]「積年の努力」。明治維新以後、國内の廓新と充實に忙殺されてゐた日本が、初めて日清戰役、殊に三國干渉により、東亞の安定が、日本の存立に缺くべからざることを知り、爾來、日露戰役にて南滿州を帝國の生命線とし、滿州事變にて初めて東亞安定の實を擧げ、更に禍亂不豪の隣邦支那が帝國と不和を敢てし、遂に抗するに至つて日支事變となり、帝國は絶大の犠牲を拂ひつゝも、彼の非を討ちて彼の正を擁立すること、既に五春秋、三國干渉以來、實に祖父・子・孫、三代五十年に亙る聖業である。而して此の聖業、皆、白人の東洋侵略の野心に基づかないものはない。

[註十二]「皇祖・皇宗の神靈、上に在り」。皇祖は天照大神、皇宗は御歴代の天皇さま。靈、或は魂なるものは、人間が至誠を傾注し、無我の境地に沒入し、生も知らずして、唯だ自己の正氣の□[石+旁]□[石+薄]として天地間に塞がり充ち、靈魂の脈々として千古より未來に流れる永遠の生命の中に躍動するを覺えるのである。而して後世、此の正氣を學ぶ者あらば、乃ち七生報國をなすのである。即ち靈魂は、至誠努力の人にのみ感得せられ、又こゝに感奮興起し、此の正氣の靈魂を承け繼ぐ者ありて、初めて其の永遠に不滅なるを立證されるのである。
 「神靈、上に在り」とは、何れも上方・下方の別あるにあらず、我等が一度清く赤き心もて、天地神明に對する時、神代よりの神々の御靈が、□[石+旁]□[石+薄]として天地間、四方無盡に塞がり充つるを覺え、此の神靈正氣の己が身中、宿り充つるを知ると共に、承け繼ぎし脈々の此の傳統に、無限の感謝と自負と責任を感ずるのである。「神靈、上に在り」。それは至誠の人の自覺にして、又た此の者は、克く自己の天命を解する人である。即ち、
『皇祖皇宗の御心が、生々として此の天地間に、此の日本人の體に傳はつてゐる。我々の眞心は、即ち大御心であり、姿は、即ち皇祖皇宗の權化であらねばならないのだぞよ。』
との御意と拜察し奉る。

[註十三]「永遠の平和」。平和とは、單に人が安心して生活し得ることではない。眞の平和は、過去より現在・未來へと無窮に亙り、□[石+旁]□[石+薄]脈躍としてつながる天地間の正氣、此の正氣中に永遠に不滅なる魂を發見し、此の氣脈に自己の一心・一言・一投足が合致して、始めて天地自在・安心立命・生命不滅の精神的、眞の平和が得られるのである。故に眞の平和は、正氣を得なければならない。然るに此の正氣は、畏くも現神大日本天皇陛下の御心であらせられる。故に世界民草が、眞の、しかも永遠の平和を欲するならば、天皇陛下の大御心に歸一し奉らなければならない。之れを自らなし得ずして苦しむ世界の民草を、皇運扶翼の神州の皇軍がまつろはしめてやる。これが八紘一宇の武、肇國の大理想であると拜する次第である。

[註十四]「帝國の光榮」。天皇ののたまはせ給ふときは、大日本帝國の國威と繁榮、臣民の申すときは、御稜威の伸長と皇室の御繁榮なり。

[註十五]「全力」。全力は、至誠なり。故に軍人は、困苦・艱難・不屈・奮鬪、斃れて猶ほ止まず、身は死しても、魂魄を留めて大和魂に生き、永遠に皇運を扶翼し奉るなり。


【通解】

 皇祖皇宗の大御心を繼承して、天地運行の神力神助を有つて、御神勅のまにゝゝ、萬世一系、連綿無窮の皇位にある現神天皇は、唯だ獨り神ながらの神州を、至誠以て維持して來た大日本帝國が、今、重大國難にたち至つたので、汝等臣民に言ひ聞かさうと思ふ。忠義に徹し至誠溢れ武勇に富む汝等臣民よ、汝等祖先傳統の血潮の中に流れる、其の忠誠勇武の精神を、今ぞはつきり自覺して、心をこめて聞くやうに。

 朕は、只今、英米の二大強國に對して、皇國の興廢を決する戰爭をなすことに決した。朕が股肱と頼む陸海軍將兵は、至誠奮鬪、斃れて後ち猶ほ已まずの死力をつくして第一線に働き、朕が多くの役人は、至誠奮勵、各自の仕事に、日本人としての天命をつくし、其の他、如何なる仕事にある者も、皆、皇道扶翼の各自各樣の本分を盡し、國民皆一心となり、日本の出し得る全力を出して、進んで敵を討つて、今囘の戰の目的を成し遂げるのに、決して眞心が足らず、油斷などして手落ち・失敗等があつてはならないぞよ。しつかり覺悟をしてやるやうに。一體、東亞の安定を確保し、以て世界の平和に協力することは、明治維新以來、あの興國の大事業と東亞安定の基礎とを打建てられた明治天皇、及び大正天皇が創められ、守り來られた遠大の大御心であつて、朕が大切に實行して、一刻も忘れ得ない所であり、斯くして諸外國との交際をよりよくし、總べての國が皆榮え、お互ひに樂しんでゆかうとするのが、我が大日本帝國が、何時も外國と交際する際の大切な道として來た所である。然るに今や、不幸にも米英兩國と戰爭を始めることになつてしまつたことは、實に最早や、これ以上、我慢しきれないからであつて、どうしても世界の平和をねがふ朕の眞の心であらうか。眞に殘念でならないことである。

 支那の蒋政權は、先に眞に世界の平和をはかる日本の眞心を理解しないで、無茶苦茶に日本にさからひ、東亞の平和をかき亂し、遂に帝國が武力を以て膺懲しなければならないやうにさせ、既に今日、四年餘りの長い年月を經て來たのである。幸ひに汪政權が惡を改めて新しく成立したので、帝國は之と仲良く隣關係の交際を結び、相協力するやうになつたのであるが、猶ほ重慶に殘つて居る蒋政權は、米英の援助をたのんで、當然、兄弟として共存共榮しなければならぬ日支が、今猶ほ内輪喧嘩をしてゐるのも悔い改めず、一方、米英兩國は蒋を助けて、東亞の禍を一層けしかけ長引かせ、平和の爲といふ體裁の好い口實で手を出だし、實際は日支共に戰に疲れはてさせ、東洋を乘取らうとする野心を、思ふがまゝ振舞はうとしてゐたのである。其の上、仲間の國を誘つて、帝國の周圍に武備を増して強力にし、日本に挑戰し、更に帝國が第三國と仲良く行つてきた貿易にあらゆる邪魔をし、遂には一切の取引までも勝手に止めてしまひ、斯くして神州日本生存に非常なおどかしを加へたのである。

 此の間、朕は政府に命じ、時局の成行きを平和の中に正しく取り戻さうと思ひ、永い間、じつと無禮なことも我慢して來たのであるが、彼には少しも仲良く歩み寄る氣持はなく、徒らに時局の解決を長引かせ、此の間に却つて平和の爲どころか、益々無用の經濟上・軍事上のおどかしを増し、遂には我が神州日本を手足も出ないやうにして、無理やりに彼等の言ふことを聞かせようとしたのである。若し此のまゝ何もせず月日を送つたならば、東亞安定の爲に、帝國が多年努力してきた總べてが、全く無駄になつてしまひ、神州日本の獨立は、それどころか、今や危險になつてしまつたのである。最早や、致し方がない。帝國は只今自分自らの獨立擁護の爲に、思はず知らず力一杯、起ち上がり、ありとあらゆる邪魔するものを打破り打碎いてゆくより外なくなつたのである。

 汝等臣民よ、心靜かに、天地神明に對へば、皇祖皇宗の大御心が、生々として此の天地間に、此の日本たる體の中に傳はつてゐるのを覺えるであらう。我々の赤き眞心は、即ち大御心であり、姿は、即ち皇祖皇宗の權化でなければならないのだぞよ。朕は、唯だ一つ、お前達國民全體が、あの忠誠勇武なることを、心から頼みとし、御歴代天皇樣の遺され給うた御聖業を、より世界に普及し、一刻も早く惡原因を討ち除いて、先づ東亞永遠の平和を確立し、斯くして帝國の國威と繁榮を完全に保つて行かうと決心したのである。汝等臣民も、覺悟はよろしいか。終」と。



 黒木慕楠少佐『大東亞宣戰大詔謹解』全一卷、敬書すること件の如し。


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